ヒラメとカレイ
日本食ではフライや煮付け、お刺身などによく使われています。
旬になると白身がふっくらして絶品です!
おばあちゃんによく煮付けを作ってもらっていたことを思い出します(^^)
でも、ヒラメとカレイの違いや見分け方ってよくわからないな、と疑問に思いました。
そこで今回は、ヒラメとカレイの目の違いやその他の見分け方についてまとめました!
あわせて、
「刺身では味はどう違うのか?」
「それぞれの見分け方や共通するそっくりなところは?」
という疑問も詳しく解説していきます。
ヒラメとカレイの違い:目で見分ける!
簡単な見分け方[その1]をご紹介します。
「左ヒラメに右カレイ」という言葉があります。
この言葉は
「お腹を下にした時に、左側に両目がある方が ヒラメ/右がカレイ」
というところから来ています。
下のように、写真で見るとよくわかります。
お腹を下にして置いた場合、確かに
「左ヒラメに右カレイ」
になっています。
↓ヒラメ
↓カレイ
日本では、一般的にこの「左ヒラメに右カレイ」という言葉を使って、ヒラメとカレイを見分ける材料にしています。
私は、魚にまったく詳しくありませんが、この言葉はどこかで聞いたことがありました。
ところが、「左ヒラメに右カレイ」が全く通用しない種類もいます。
例としては、「ヌマガレイ」という種類です。
ヌマガレイは、日本近海だとほぼ100%目が左にあり、一見ヒラメに見えます。
しかし、アラスカやアメリカの近海では、目は左にあったり右にあったりします!!
↓
ヌマガレイの写真ですが、カレイなのにヒラメと同じく左側に両眼があります。
クイズ「私はだ~れ?」
第16問の正解は「ヌマガレイ」でした!
一般に「左ヒラメの右カレイ」と言われますが、カレイなのにヒラメと同じく左側に両眼があります。
カワガレイやゴソガレイなどの地方名があり、釣りでもお馴染みのカレイですね♪
明日もお楽しみに!#私はだ~れ#標津サーモン科学館 https://t.co/ds36NzVoqK pic.twitter.com/P2iRptuL9A— 標津サーモン科学館 Shibetsu Salmon Museum (@shibetsu_salmon) March 18, 2020
このように例外もあるヒラメとカレイですが、日本に住んでいる限りスーパーでは食品表示があったり、漁港ではより詳しいお店の方もいらっしゃるので安心してお買い物できると思います(^^)
より詳しくヒラメとカレイの種類を知りたい方にオススメのサイトを紹介します。
こちらでは、ヒラメ・カレイの図鑑を見ることができます。
↓
岩手県水産技術センターWeb
(https://www2.suigi.pref.iwate.jp/others/reference_flatfish)
生まれた時は両側にある目が、移動していく写真を見ることができます。
↓
マルハニチロ・海といのちの未来をつくる
(https://umito.maruha-nichiro.co.jp/article43/)
目の位置で見分ける方法は、パット見じゃすぐ判断できない!という場合もありそうです。
次は、ヒラメとカレイの違いを口で見分ける方法について説明します。
ヒラメとカレイの違い:口で見分ける!
「左ヒラメに右カレイ」より簡単に見分ける方法「その2」は、「口」で見分ける方法です!
それぞれ見た目はよく似ていますが、性格は真逆で、口に特徴があります。
左側がカレイ、右側がヒラメです。
左のカレイは童顔で歯も小ちゃい。
右のヒラメの方は歯も鋭くって口が大きい。
よく見ると、顔つきも違うんですね。
カレイとヒラメです~
このお魚達、体の形は大変似てます。
右向き、左向きの違いがあるのは知ってる方も多いでしょうがね。
顔つきも違ってます~
向かって右側がヒラメです~
向かって左側がカレイですね。右のヒラメの方は歯も鋭くって口が大きい。
左のカレイは童顔で歯も小ちゃい
ですね。 pic.twitter.com/aWsq10NcHr— 大泉博之-魚よし、元住吉の魚屋(営業は終了しました。) (@MrUoyoshi) August 5, 2019
ヒラメは海の中でもかなり獰猛な方で、近くに来た魚や甲殻類までもバリバリと捕食してしまうんです!
一方 カレイの方はというと、おとなしく小エビやゴカイなど小さなものを好んで食べます。
食生活が180度違うと、ここまで歯に影響があるなんて驚きです!
おちょぼ口のカレイはとってもカワイイですね。
次は、ヒラメとカレイの味の違いについて説明します。
ヒラメとカレイの刺し身の味の違いは?
次に、気になる味の違いについてです!
ヒラメもカレイも美味しいですが、 お刺身に適しているのはヒラメです。
「見た目が似ているから味も一緒なんじゃないの?」と思われがちですが、実際はかなり違います。
ヒラメ:栄養価の高い魚類や甲殻類を好んで食べるため筋肉質であり、脂のノリがよく、お刺身やお寿司など生ものとして扱われることが多いです。
〇加熱すると≫
元々筋肉質であるがゆえに、加熱すると筋肉の繊維が縮んで歯ごたえが悪くなってしまいます。せっかくの脂も水に溶けてしまうので、お刺身やお寿司として楽しむのがベストです。
カレイ:小エビやゴカイを好んで食べるため、脂にコクがあり、煮付けや素揚げがよいとされています。加熱することによってさらに身がふっくらするのでフライなんかもオススメです。
〇生で食べると≫
悪いものでは決してないので、もちろん生でも食べることはできます。ただ、カレイは普段モソモソ動く程度なのであまり筋肉がありません。身が引き締まっていないため、「身が硬くて噛み切れない!」なんてこともあるようです。
もしカレイを生で食べる機会があれば食べてみたいですね~!
次は、ヒラメとカレイの分類について説明します。
ヒラメとカレイの分類の違いは?
ヒラメとカレイの分類は次のようになっています。
ヒラメ(鮃) | カレイ目カレイ亜目ヒラメ科ヒラメ属 |
カレイ(鰈) | カレイ目カレイ亜目カレイ科 |
実は…
ヒラメとカレイは、元を辿れば同じ種類の魚だったんです!
どおりで見分けがつかないわけです。
中には、「オオガレイ」「アラメガレイ」のように、本当は「ヒラメ」なのに名称は「カレイ」になっている種類もいるので、名前だけではなかなか判断しにくいんです。
まとめ
ここまでヒラメとカレイについて違いをまとめてきました。
「似て非なるもの」という言葉は、ヒラメとカレイにとてもピッタリな言葉だなと思います。
違いを表にすると次のようになります。
ヒラメ | カレイ | |
---|---|---|
科目 | カレイ亜目ヒラメ科 | カレイ亜目カレイ科 |
食生活 | 魚類・イカ類・甲殻類 | ゴカイ・小エビ |
歯 | 鋭くギザギザ | 上顎にしかない |
口元 | 大きい・獰猛 | 小さい・おちょぼ口 |
向き | 左 | 右 |
食べているものも逆、向いている方も逆、性格も真逆。
見た目はすごく似ているけど全然違うって面白いですね!
魚の世界にはもっともっと謎がありそうです。
お読みいただきありがとうございました。