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おにぎりとおむすび・にぎりめしの意味や定義の違い・地域での使い分けは?形による呼び方はどっちが正解?

おにぎりとおむすびの違い
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おにぎり
おむすび
にぎりめし

日本食の中でもいろんな人に親しまれている一品です。
小さなお子様でも食べられるので、時短&簡単に作れるおにぎりは、世の中のお母さまたちを影から支えています。
私も小さい頃は自分でおにぎりを作ってピクニックに行っていました。

ところで、
・おにぎり
・おむすび
・にぎりめし
の違いはご存知ですか?

「おむすびとおにぎり・にぎりめしの違いって何?」

「地域によって呼び方が違うのかな?」

「そもそも定義ってなんだろう。」

「おにぎりの形って三角だったり丸だったりするけど、呼び方はどっちが正しいの?」
 

…と意外とわかりません。

そこで今回は、おにぎりとおむすび・にぎりめしの意味や定義の違い、地域や形での使い分けについて解説します。



【意味や定義】おにぎりとおむすび・にぎりめしの違い

おにぎりとおむすび・にぎりめしについては、

意味や定義は一緒で 「違いはない」んです!
 

ただ呼び方が違うだけあり、個人や家庭で、呼び方は違っていてよい、ということです。

それぞれの意味を、【チャレンジ小学国語辞典】で調べてみました。

・おにぎり=→にぎりめし

・おむすび=→にぎりめし

・にぎりめし=ごはんをにぎって、三角や丸の形にかためたもの。おむすび。おにぎり。

とされています。
 

【広辞苑】では、以下のようになっています。

・おにぎり=にぎりめし。おむすび。

・おむすび=握飯(にぎりめし)のこと。

・にぎりめし=握り固めた飯。むすび。おにぎり。

このように、意味や定義は一緒ですが、解釈は人によって異なっており、下のようにいろいろな説があります。

【形によって名称が変わる】おにぎりが三角型で、おむすびは俵型という説。
おにぎりとおむすびの違い
おにぎりとおむすびの違い

【海苔の巻き方によって変わる】丸形でしめった海苔が全面を覆うのがおにぎり、三角で乾いたパリパリの海苔を一部に巻くのがおむすびという説。

おにぎりとおむすびの違い
おにぎりとおむすびの違い

と捉え方はさまざまなため、自由な呼び方で構いません。

続いて、地域での使い分けについて解説していきます。
ここからは、おにぎりとおむすびについて比較していきます。
理由は、おにぎりは、にぎりめしから変化した言葉のためです。
詳しくは、下の
【由来】おにぎりとおむすび・にぎりめしの違い
に進んでご覧ください。



【地域での使い分け】おにぎりとおむすびの違い

おにぎりとおむすびの違い

人の移動が簡単になった現代では、「おにぎり」と「おむすび」の地域による名称の使い分けは、だんだんなくなってきました。

過去においては一般的に、
・東日本では「おにぎり」
・西日本では「おむすび」
とされていたようです。

47都道府県のおむすびのパンフレットを見つけました。
この資料によると、九州・中国地方は「おむすび」が使われ、「おにぎり」は使われていません。
その他の地域では、「おむすび」「おにぎり」が混在しており、地域での特徴ははっきりとはわかりません。

詳しくは、こちらから資料をご覧ください。

日本のおむすび全部食べたーい!JA全国女性組織協議会パンフレット
https://women.ja-group.jp/wp_women/wp-content/themes/ja_zenjokyo/pdf/omusubi.pdf

他にも、
・青森県では「握りまま」
・栃木県では「おにんこ」
・和歌山県では「にんにこ」
と方言で呼ばれている地域もあります。

あなたの地域では「おにぎり」と「おむすび」、どちらで呼んでいましたか?
 

北海道で生まれ育った私は、三角のものを「おにぎり」と呼んでいました!
(「おむすび」は、丸だったり俵型のイメージがありました)
 

次は、形によるおにぎりとおむすびの違いについてです。



【形による呼び方はどっち?】おにぎりとおむすびの違い

上で説明したとおり、「おにぎり」と「おむすび」の明確な違いはありません。
おにぎりとおむすびの形の違いでの呼び方も、それぞれの判断に委ねられています。

ですが、歴史的背景を辿ってみると、実は少し定義があるようなのです。
おむすび:三角形であることが好ましい
おにぎり:形は決まっていない

という違いがあります。

それは 「神様」にあると言えます。
 

昔から日本人の文明発達には欠かせなかったのが「神様」という存在。
そしてその神様は自然のめぐみを多く与えてくれる山に存在するとされてきました。
おにぎりとおむすびの違い
その「神様の力を少しでも分けてもらえるように…」と山の形にかたどって食べられたのが「おむすび」だと言われています。

よって、この説からすると「おむすび」=三角形であることが好ましいのです。

逆に「おにぎり」はと言うと、「にぎりめし」から転じてできたものという説が濃厚であるため、「どんな形でも米を握っていればおにぎりである」ともされているようです。
 

おにぎり・おむすびには、歴史が深く関わっているようです。
次は、おにぎりとおむすび・にぎりめしの歴史や由来について説明します。



 

【歴史や由来】おにぎりとおむすび・にぎりめしの違い

歴史や由来について
・おにぎりとにぎりめし
・おむすび
の順に説明します。

おにぎりとにぎりめし

「おにぎり」の歴史はかなり古く、弥生時代の中期頃からあったとされています。
実際に石川県の杉谷チャバタケ遺跡からは、化石になったもち米の粒が掘り出されました。

当時のおにぎりは「米を炊く」という文化はなく、「米を蒸す」というのがおにぎりとして初めて作られたものでした。形状はチマキによく似ていたとのことです。
チマキはこのようなものです。
おにぎりとおむすびの違い
 

それから少し年月が経ち奈良時代の初期。
文献「常陸国風土記」にて 「握飯(にぎりいい)」の記述があることが発見されました。
握飯は文字通り「飯を握る」という調理過程の動作を表していることがよくわかります。
 

そして、日本の文明が急激に発達しはじめた平安時代。
貴族たちが宴で従者にふるまったとされる「 屯食(とんじき:蒸したもち米を握り固めたもの)」というものが広まり、以降は兵士たちの携帯食料であったり、庶民のお弁当などと少しずつ姿かたちを変えて今の「おにぎり」が作られて来ました。
 

「おにぎり」はこの一連の流れである 「にぎりいい⇒にぎりめし⇒おにぎり」になったという説が一番有力であるとされています。
 

おむすび

おにぎりとおむすびの違い
「おむすび」はと言うと、諸説ありますが「おむすび」という名称は平安時代の貴族の女性たちが「むすびのかみ」という神様から名前をとって使っていたとも言われています。
また、「び」という言葉は「魂」という意味も含まれているため、「魂が込められたもの」という説もあります。
 

こちらではより詳しくおにぎりの歴史について解説しています。

ごちクル・おにぎりの歴史
(https://gochikuru.com/feature/onigiribento/info/)

おにぎりってこんなに古くからあって、形を変えてきたとは驚きです。

 

次は、おにぎりのさらに新しい形として最近話題になった、おにぎらずについて紹介します。



おにぎらずとは?

2014年に、マンガ『クッキングパパ』で紹介され、大ブレイクした「握らないおにぎり」のことです。
普通のおにぎりを握るのより簡単にでき、好きな具材数種類を組み合わせて入れることができます。
見た目も豪華ですし、アレンジも自由自在です。

作り方は次のとおりです。

1)ラップの上に、海苔巻き用ののりを置く。
おにぎらず作り方
2)温かいごはんの上に具材を置く。
今回の具材は、
・薄めに焼いた卵焼きをカットしたもの
・缶詰のポークのスライスをカリッとするまで焼いたもの
を挟みます。
おにぎらず作り方
3)さらにごはんを乗せる。
おにぎらず作り方
4)ラップごと持ち上げ、折りたたんでいく。
おにぎらず作り方

5)ラップで包み、しばらく置いておく。
おにぎらず作り方
6)のりがしんなりしたら、水で濡らした包丁で切る。
おにぎらず作り方

まとめ

結論:
・おにぎりとおむすび・にぎりめしは同じもの。意味や定義は変わらない。
・歴史的には「おむすび」は三角形であることが好ましい。
・地域による名称の使い分けは、だんだんなくなってきている。
 

おにぎりにここまでの歴史があったなんて本当に驚きですね!
確かに簡単に作れるし、手軽に食べれるので昔の人たちが重宝したわけです。

少し話は逸れますが、白飯に海苔が合うことを広めてくれた昔の人には本当に感謝です。
おかげで手は汚れないし、白飯に磯の風味が合わさって相性抜群!
 

なんだかおにぎりが食べたくなってしまいました笑
今日のお昼はおにぎりで決まり!

お読みいただきありがとうございました。



POSTED COMMENT

  1. 初心者 より:

    お母さん、すみませんが、国語辞書に定義はありません。似たことばがあるだけで正しい答えがない。国語学者に問題があります。
    全地域、話者差、ことばの歴史を調査された研究論文を見られるといいと思います。

    「おにぎらず」は、動詞の意味から考えて「おつつみ」だと思いますが、いかがでしょうか。

    • 管理者 より:

      記事をお読みいただき、コメントもありがとうございます。
      勉強不足で、論文まではチェックしておりませんでした。
      後日理解した上で、追記したく思います。
      「おつつみ」という表現もあるのですね。
      すてきな呼び名だと感じました。

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